最近では、腸内環境こそが健康のカギであると言われるようになっています。
「腸活」という言葉がいろいろなところで飛び交い、腸内環境への注目が高まっていることが分かります。
その「腸」ですが、毎日便通よく過ごすことで腸内環境を改善させることが可能です。
便秘でお悩みの方、ダイエットをしてもなかなか体重が落ちなくて悩んでいる方は本記事を参考にしてみてください。
本記事では、便秘と体重、ダイエットの関係についてや、便秘の解消方法について詳しくご紹介しています。
便秘と体重増加の関連性
まずはじめに、便秘で体重は増えてしまうものなのでしょうか?
便秘と体重増加の関連性について解説します。
1日でたまる便の量は?
1日で腸にたまる便の量は重さにしてどのくらいだと思いますか?
便の量は1日あたり150~200グラムと言われていて、食事量や食事の内容によって多少変わってきます。
たとえば、野菜を多く摂る傾向のある方は便の量が多くなり、お肉中心の生活をしている方は便の量が少なくなるのです。
いわゆるスッキリ便が出たと感じるおおよその量がこの量になってきます。
仮に3日間便が出なければ500グラム前後の便が体に溜まっていることになります。
ちなみに、「便秘」は3日以上出ていない、量が少なく残便感がある状態のことを指します。
便秘の原因
便秘が起こる原因はさまざまです。
水分量や食事量の不足、腸の動きの低下、睡眠不足、ストレス過多などが挙げられます。
水分が少ない、食事の量が少ない、腸の動きが悪くなっていると便秘になりそうなのは分かりやすいと思います。
しかし、「睡眠不足」が原因で便秘というのは意外だと思われたのではないでしょうか。
便の排出に必要なぜん動運動は、交感神経や副交感神経という自律神経によって制御されています。
副交感神経が働くリラックス状態や睡眠時にぜん動運動が活発になるのですが、眠りが浅かったり十分な睡眠がとれていなかったりすると、交感神経が働いてしまい腸の動きが鈍くなってしまうのです。
ぜん動運動が低下すると便が腸の中で上手く押し出されずに、便秘の症状が引き起こされてしまうことになります。
また、ストレス過多によっても、自律神経の乱れが起こってしまうために便秘につながる恐れがあります。
ご自身の便秘の原因はこれかなと、心当たりのあるものはありましたか?
便秘解消した場合、体重にどれほど影響があるのか
1日の便量は多くても200グラムほどであり、何キロ単位で変わるわけではなく、それほど重たくもありません。
便秘が解消され、溜まっていた便が排出されたからといっても体重の変化は誤差程度でありそれほど影響しないのです。
しかしながら便秘では痩せにくい状態にあると言っても過言ではないため、便秘を解消させることはダイエットに不可欠と言えるでしょう。
便秘とダイエットの関連について、次の章でさらに詳しく解説します。
便秘だとダイエットしても痩せないの?
便秘があるとその原因によってはダイエットが上手くいかないこともあります。
腸内環境が乱れて便秘が起こっている場合、代謝が落ちている場合があるためです。
代謝機能が低下していると消費カロリーが低いため、ダイエットを頑張っても結果につながりません。
そもそも便秘があると、排出されるべきものが体内に残っていることになります。
便秘で便が腸内に長期間溜まっていると、便の中に残っている糖分や脂肪分が再び吸収されてしまい、皮下脂肪になるとも言われているのです。
体に不要なものがずっと体内にあっては、害が出てしまうことになります。
さらに注意が必要な点として、今まさに頑張っているダイエットそのものが便秘を引き起こしている可能性もあります。
それはどういうことかというと、ダイエットで食事量を減らしてしまうことで、快便に必要な脂肪分だけでなく、食物繊維や水分までもが減って便秘になっているのかもしれないのです。
実は脂肪分には、便をなめらかにしたり柔らかくする役割があります。
「脂質は太る原因」だからと極端に摂取量を減らしてしまわないよう注意が必要です。
脂質、食物繊維、水分などが不足すると、ぜん動運動にも影響が及んでしまいます。
つまり、便が硬くなって体外へ排出されにくくなり、便秘が起こってしまうのです。
便秘解消で得られるダイエット効果
便秘解消で得られるダイエット効果は大きく2つ。
老廃物の排出によるものと、腸内環境改善によるものです。
詳しく解説します。
体内の老廃物排出によるダイエット効果
便秘が改善されると溜まっていた老廃物が体外に排出されます。
悪かった腸内環境が整って、肌の調子が良くなるだけでなく下腹のぽっこりが凹むでしょう。
腸内環境が良くなると代謝がアップするため以前より痩せやすい体づくりにつながるのです。
体に不要なものはどんどん排出するようデトックスを促しましょう。
腸内環境改善による健康的なダイエット
腸内環境の改善によって、太りやすい体質から痩せ体質を目指すことができます。
ダイエットで食事量を減らしても、運動してもなかなか痩せないという場合は腸内環境に注目してみましょう。
腸内が健全な状態でないと腸からの栄養の吸収・代謝が上手くいきません。
便が腸にぎっしり溜まっている状態だと腸の機能が低下して、口から食べた食べ物の吸収が上手くできなくなります。
腸が健康的になり栄養を吸収できて初めて、体の中でエネルギー代謝がおこなわれるスイッチが入るため、腸内環境を整えることはとても大事なのです。
便秘解消を促す4つの方法
便秘解消は健康的な体づくりやダイエットの近道とも言えます。
お通じを改善させるための方法をまとめました。
便秘解消を促す4つの方法
- 食物繊維を多く含む食事
- こまめな水分摂取
- 善玉菌の摂取
- 適度な運動
それでは1つずつ詳しくみていきましょう。
今実践できていないことがあれば、ぜひ試してみてください。
食物繊維を多く含む食事
「便秘改善には食物繊維を摂りましょう」とよく耳にすると思います。
食物繊維をただたくさん摂ればよいのではなく、食物繊維には、「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」があり、そのどちらともを摂る必要があるのです。
不溶性食物繊維は、便のかさを増やしてぜん動運動を促進し、水溶性食物繊維は便を柔らかくしたり善玉菌を増やしたりします。
これらを多く含む食材として、不溶性食物繊維はほうれん草、キャベツ、人参などの野菜や豆類が、水溶性食物繊維は海藻類などが挙げられます。
野菜の摂取に気を取られ、海藻類は見逃しがちだったのではないでしょうか?
毎日野菜を一生懸命摂っていてもお腹が張る場合は、不溶性食物繊維の摂りすぎかもしれません。
食べたものの記録をつけるなどして、食事内容の見直しをしてみましょう。
食物繊維が豊富な痩せるスープのレシピは以下の記事を参照してください。
>>【痩せるスープの作り方】ヘルシーな材料だけで簡単に!ダイエットに最適な3レシピ
こまめな水分摂取
便秘解消には、水分摂取も大切です。
1日あたり2リットルを目安に摂取すると良いでしょう。
水分を一気にまとめて摂ってしまうと、尿として排出されやすくなってしまうため、のどが渇いたと感じる前にこまめに摂るようにしましょう。
おすすめとしては、時間を決めて水分を摂るようにすると、忘れずに摂りやすいです。
カフェインやアルコールを含む飲み物は、飲んだ量以上に尿として排出されてしまうため、水分補給としては考えないようにします。
朝一の習慣として、起きてすぐコップ1杯の水を飲むと腸が目覚めて、朝の排便がスムーズになるとして実践されている方も多いですよ。
便秘解消におすすめの飲み物
- 水
- 白湯
- 甘酒
- ハト麦茶
- ルイボスティー
- 青汁
水分補給としては、水や白湯がベストなのですが、変わり映えしないと長続きしないため、いくつか飲み物をご紹介します。
米麹からつくられた甘酒は、食物繊維やオリゴ糖が豊富です。
オリゴ糖は腸内の善玉菌を増やす働きがあるため、便秘解消にぴったりのアイテムなのです。
ハト麦茶は食物繊維を豊富に含んでいて、香ばしくてまろやかさのある飲みやすいお茶です。
ルイボスティーにはミネラルが豊富に含まれていて、便を柔らかくするマグネシウムを含有しています。
それぞれ、たくさん飲めば良いものでもないため、いろいろな種類の飲み物を適度に摂ることを心がけましょう。
善玉菌の摂取
善玉菌の代表格である乳酸菌の摂取は、腸内環境を整えます。
cho'rismをはじめとする消化酵素と乳酸菌サプリメントなどを取り入れて手軽に毎日摂取することをおすすめします。
乳酸菌は、摂取して腸に届いても数日しか生きられません。
その腸に住みつくことがないため、1度だけ摂っても効果が出にくいのです。
さらに、サプリメントの種類によって含まれている菌の種類が異なるため、自分に合った製品を見つけることも大切です。
継続して2~3週間、同じ乳酸菌サプリメントを飲み続けてみて、便通の改善が見られたり、体調が良くなったりすればその乳酸菌サプリメントとは相性が良いことがわかります。
変化が見られなかった場合は、次に他のサプリメントなどを試してみましょう。
乳酸菌を摂るタイミング
1日の中では、夕食後がベストタイミングです。
乳酸菌は胃酸に負けてしまうため、腸に届かず死滅してしまいます。
胃酸が多く出やすい空腹時を避けるほうが効果的と言えます。
また、夜間寝ている間に食べた乳酸菌が働いて、腸が活発化するため、夜に摂ることをおすすめします。
適度な運動
運動によって腸を刺激し、腸の動きが活発化させることができます。
ウォーキングは今日からでも始められ、老若男女問わず人気のある運動メニューです。
全身運動であるウォーキングは体のめぐりが良くなり、腸の動きを促します。
あいにくの雨天で外に出られないときは、自宅の中で段差の昇降運動が手軽でやりやすいです。
また、お腹をひねったり腰を回したりする体操をすると良いでしょう。
これらの腸を動かすための運動とは別に、便を出す力を鍛える運動も有効です。
便を押し出す力の元となるのが腸腰筋を呼ばれる筋肉で、この筋肉が弱っていると便が出しにくくなり便秘の原因にもなります。
腸腰筋は、体幹と脚をつないでいるインナーマッスルなのですが、今からでも鍛えることが可能です。
下記の腸腰筋トレーニングは、座った状態でおこなえる運動ですので、無理のない範囲でやってみましょう。
腸腰筋トレーニングのやり方
- 椅子に腰かけます。このとき背もたれは使わず、猫背にならない姿勢を心がけます。
- 膝を曲げて足裏は床につけ、息を吐きながら片方の脚をゆっくりと上げて手で膝にタッチします。
- 息を吸いながら、ゆっくりと足を床におろして戻します。
- 反対側の足も同様におこないます。
- 左右交互に、2回ずつおこないましょう。
この腸腰筋トレーニングのほかに、屈伸運動やもも上げ運動も効果的です。
ご自身の好きな運動を日課に取り入れておこなってみましょう。
便秘解消はダイエット成功への第一歩
今回は、便秘がダイエットを邪魔している可能性や便秘の解消方法についてご紹介しました。
便秘は腸の機能が落ちている状態であるため、健康な体やダイエットを目指す方にとってはお通じを改善していくことが大切なのです。
便秘解消の5つの方法
- 朝食は食べる
- 食物繊維を多く含む食事
- こまめな水分摂取
- 善玉菌の摂取
- 適度な運動
これら5つの方法を生活習慣に取り入れて、便秘が改善されるかどうかぜひお試しください。
それでも改善がみられない場合は、お近くの消化器内科でご相談されることをおすすめします。
生活の工夫や専門の先生の力を借りて便秘を解消し、健康な体を手に入れましょう。
これから起こす行動の一つが、人生を変えるきっかけになるかもしれません。
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代表取締役 / 薬剤師 山田 章造
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株式会社Bフロンティア
ファスティングカウンセラー 松屋 裕子
Web ▷https://www.b-frontier.com/company
鹿児島市医師会 野井倉内科クリニック
医師 野井倉 洋豪
Web ▷https://www.city.kagoshima.med.or.jp/ihou/719/10.pdf
きやまクリニック
外科専門医 難病指定医 臨床研修指導医 木山 貴陽
Web ▷https://kiyama-clinic.jp/
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・医療法人高見馬場 山口クリニック様 接遇研修
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・医療法人王昌会様 新入社員接遇研修
・みらいクリニック様 接遇研修
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