こんにちは。スリーピースコーポレーションの薬剤師、菅野です。
「フラクトオリゴ糖」という成分についてご存知でしょうか。
あまり聞き馴染みがないかもしれませんが、最近の腸活ブームで注目を集めている成分です。
「糖」と聞くとダイエットの妨げになると連想してしまいますよね。
しかしフラクトオリゴ糖はダイエットに効果的であるだけでなく、体の調子を整えてくれる素晴らしい成分なのです。
本記事ではフラクトオリゴ糖について詳しく解説するのと同時に、他のオリゴ糖との違いもご紹介いたします。
「腸活を効果的に進めたい」
「ダイエットのときに甘いものが食べたくなってしまった」
という方には特におすすめの成分です。
フラクトオリゴ糖について詳しく知りたいという方は、ぜひ参考にされてください。
- 1. フラクトオリゴ糖とは?
- 1.1. フラクトオリゴ糖の原料
- 1.2. トクホにも選ばれている
- 2. 他のオリゴ糖との違いとは?
- 2.1. イソマルトオリゴ糖
- 2.2. ガラクトオリゴ糖
- 2.3. てんさいオリゴ糖
- 2.4. 大豆オリゴ糖
- 3. フラクトオリゴ糖10の効果
- 3.1. フラクトオリゴ糖の効果1.血糖値に影響しない
- 3.2. フラクトオリゴ糖の効果2.整腸作用がある
- 3.3. フラクトオリゴ糖の効果3.カロリーとして使用されにくい
- 3.4. フラクトオリゴ糖の効果4.免疫力が上がる
- 3.5. フラクトオリゴ糖の効果5.脂質の代謝にいい影響を与える
- 3.6. フラクトオリゴ糖の効果6.便の匂いが改善される
- 3.7. フラクトオリゴ糖の効果7.ミネラルの吸収が促進される
- 3.8. フラクトオリゴ糖の効果8.虫歯になりにくい
- 3.9. フラクトオリゴ糖の効果9.美肌になる
- 3.10. フラクトオリゴ糖の効果10.アレルギー反応を抑える
- 4. まとめ
フラクトオリゴ糖とは?
フラクトオリゴ糖とは、体内で消化されにくいオリゴ糖の一種です。
糖は体内に吸収される際にグルコースとして吸収されますが、糖の中には単糖類が複数組み合わさって存在するものがあります。
単糖類が2〜10個程度連なったものがオリゴ糖です。
フラクトオリゴ糖はグルコースに、果糖であるフルクトースが2個結合したもの。
砂糖よりは甘みが少ないですが、程よい甘さのため様々な食品に活用されています。
フラクトオリゴ糖は熱にも強く、酸性下でも安定的な特性を持つため、お菓子など様々な食品に活用されているのです。
またカロリーも1gあたり2kcalと、砂糖と比べて約半分なのも特徴の1つです。
フラクトオリゴ糖は自然界にも存在します。
- ゴボウ
- トマト
- バナナ
- スイカ
- モモ
などに含まれ、ヘルシーで、体に優しい糖としても知られています。
フラクトオリゴ糖の原料
フラクトオリゴ糖の原料はショ糖といわれる砂糖の主成分です。
ショ糖は単糖類である
- ブドウ糖
- 果糖
が一つずつ結合し、とても甘い成分です。
ショ糖を原料とし、果糖を結合させることでフラクトオリゴ糖が生成できます。
フラクトオリゴ糖は自然界にも存在していますが、工業的に大量生産するためショ糖を酵素で処理し生成します。
他にもオリゴ糖は様々な糖から生成されますが、フラクトオリゴ糖は、ショ糖の甘さに近いため幅広い用途があるのです。
トクホにも選ばれている
ガラクトオリゴ糖は「トクホ(特定保健用食品)」の表示が許可された成分です。
体に影響を与える成分のうち、健康を保つのに良いとされているものがあります。
健康を保つ根拠が科学的に示され、国に表示を認められているものが「トクホ」です。
今のところ
- 血糖値・血圧・コレステロールなどを正常に保つ
- おなかの調子を整える
- 骨にいい影響を与える
などの効果を持つものがトクホの有効成分として認められています。
フラクトオリゴ糖はその中の「お腹の調子を整える」成分としてトクホの表示が許可されています。
トクホ成分をたくさん摂れば、病気が治るということではありません。
普段の食事にプラスすることで、健康づくりに大きく寄与するのがトクホ成分なのです。
フラクトオリゴ糖は普段の食事に取り入れやすいため、無理することなく健康を保てるでしょう。
他のオリゴ糖との違いとは?
一言にオリゴ糖といっても、実は様々な種類があるのをご存知でしょうか。
プレバイオティクス効果などの大きな特徴は変わりませんが、甘みや含まれる食材などオリゴ糖によって特徴は様々です。
各オリゴ糖の特徴について確認していきましょう。
イソマルトオリゴ糖
イソマルトオリゴ糖の原料はデンプンです。
フラクトオリゴ糖は野菜や果物に含まれていましたが、イソマルトオリゴ糖は
- はちみつ
- 味噌などの発酵食品
に含まれます。
イソマルトオリゴ糖もフラクトオリゴ糖同様、「トクホ」成分として表示が許可されています。
フラクトオリゴ糖よりは少し甘みが弱く、カロリーが高めなのが特徴です。
ガラクトオリゴ糖
ガラクトオリゴ糖の原料は乳糖です。
母乳や牛乳に多く含まれています。
単糖類の仲間である、ガラクトースにグルコースが結合し生成されます。
赤ちゃんの腸内に善玉菌であるビフィズス菌が多く含まれていることが発見され、ガラクトオリゴ糖に注目が集まりました。
甘みは少ないですが、カロリーはフラクトオリゴ糖と同等です。
てんさいオリゴ糖
てんさいオリゴ糖とは、「てん菜」と呼ばれる植物から作られる糖の中に含まれるオリゴ糖です。
日本ではグラニュー糖や上白糖などが一般的に使われますが、ヨーロッパではてんさい糖がメインで使われるほどです。
てんさい糖の持つあっさりとした甘みは、食材の旨味を十分に引き出す効果があり料理などで重宝されています。
てん菜から生成された糖には「ラフィノース」というオリゴ糖が多く含まれています。
食後の血糖値の上昇度合いを表すGI値が低いのが特徴の一つです。
食事由来の糖質が気になるという方は、てんさい糖への置き換えも検討したほうがよいでしょう。
大豆オリゴ糖
大豆オリゴ糖はその名の通り、大豆に含まれているオリゴ糖です。
醤油、味噌などの大豆を発酵させたものに多く含まれています。
甘みはフラクトオリゴ糖よりも強く、砂糖の80%程度の甘みを感じることも。
大豆オリゴ糖にはラフィノースも含まれますが「スタキオース」という成分も含まれています。
大豆オリゴ糖は特に便秘に悩まれる方に有効です。
イソマルトオリゴ糖 | ガラクトオリゴ糖 | てんさいオリゴ等 | 大豆オリゴ糖 | |
原料 | デンプン | 乳糖 | てん菜 | 大豆 |
甘み(砂糖と比べて) | 半分程度 | 20%〜30% | 20% | 80% |
オリゴ糖の主成分 | イソマルトオリゴ糖 | ガラクトオリゴ糖 | ラフィノース | スタキオース |
特徴 | カロリーが高い | ビフィズス菌のエサになりやすい | GI値が低い | 便秘に効果的 |
フラクトオリゴ糖10の効果
フラクトオリゴ糖は、トクホとして認められるほど優れた健康効果があります。
フラクトオリゴ糖はどのような効果を持っているのでしょうか。
代表的な効果について解説いたします。
フラクトオリゴ糖の効果1.血糖値に影響しない
フラクトオリゴ糖を摂取しても、血糖値にあまり影響はありません。
フラクトオリゴ糖は小腸で分解されにくい構造のため、吸収されないからです。
砂糖などの糖分を取り、血糖値が上昇すると膵臓からインスリンが分泌されます。
その結果、血中の血糖が各細胞に行き渡るため血糖値が下がります。
しかしフラクトオリゴ糖は、糖分として吸収されないため、インスリンの分泌にも影響を与えません。
血糖値が気になるという方で甘いものが食べたいという方には、理想的な糖分と言えそうです。
※オリゴ糖以外の糖類は小腸で分解され、血糖値を上げる原因になります。
フラクトオリゴ糖を摂る際は、表示成分に気をつけましょう。
フラクトオリゴ糖の効果2.整腸作用がある
フラクトオリゴ糖には優れた整腸作用があります。
これはフラクトオリゴ糖が分解されにくい構造であることが要因です。
フラクトオリゴ糖は小腸で吸収されずそのまま大腸に届くため、大腸に存在する善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌の餌になりやすいのです。
善玉菌はフラクトオリゴ糖をエサにすると、ある種の酸を産生します。
この酸により、腸内の動きが活発になるため便秘が解消されるのです。
腸の動きの活性化を引き起こすフラクトオリゴ糖には、優れた整腸作用があることが示されています。
フラクトオリゴ糖の効果3.カロリーとして使用されにくい
フラクトオリゴ糖は単糖類として分解されにくい分子構造を持っています。
小腸の絨毛から吸収されるのは単糖類で、多糖類であるフラクトオリゴ糖は小腸から吸収されません。
そのため、フラクトオリゴ糖は体内でカロリーとしては使われにくいのです。
フラクトオリゴ糖は、カロリーが全く無いわけではありません。
しかし砂糖の半分程度のカロリーしか無いため、ダイエット時に丁度いい甘味料と言えるでしょう。
フラクトオリゴ糖の効果4.免疫力が上がる
フラクトオリゴ糖を摂取すると、免疫力の向上にも期待ができます。
なぜなら免疫力の鍵は腸で、フラクトオリゴ糖は腸の動きを整えてくれるからです。
腸は常に外部と向き合っていると言えます。
栄養を吸収するだけでなく、体に悪い異物を排除しないといけないため、大量の免疫細胞が腸内に存在しています。
免疫細胞は腸内に7割ほど存在していると言われ、免疫と腸の健康は切っても切り離せないものです。
そのため、腸内の環境を正常に保つことは、免疫力を高めることにつながると言えるでしょう。
フラクトオリゴ糖の効果5.脂質の代謝にいい影響を与える
フラクトオリゴ糖の摂取は、脂質の代謝にもいい影響を与えます。
ヒト試験下においても有効性が確認されました。
この効果は善玉菌が産生する酸である「短鎖脂肪酸」によってもたらされます。
短鎖脂肪酸は全身の代謝に影響を与え、脂肪の代謝にもいい影響を与えるのです。
参照:腸内細菌と脂質代謝
参照:機能性オリゴ糖1-ケストースの特性「ベビーオリゴ」の紹介
フラクトオリゴ糖の効果6.便の匂いが改善される
フラクトオリゴ糖を摂り、腸内環境が改善されることで便の匂いが改善されます。
便の悪臭は、悪玉菌が増えるときにでる「スカトール」という物質が原因です。
フラクトオリゴ糖により善玉菌が優位な環境になると、悪玉菌が減ります。
結果的にスカトールの量も減るため、便の匂いも改善されるのです。
フラクトオリゴ糖の効果7.ミネラルの吸収が促進される
フラクトオリゴ糖による、腸内環境の改善はミネラルの吸収にもいい影響を与えます。
骨の形成に役立つカルシウムや赤血球のもととなる鉄分は、私達の健康を維持するのに重要です。
不足してしまうと、骨粗しょう症、貧血などの健康リスクにも繋がりかねません。
フラクトオリゴ糖を摂取することにより、善玉菌が増えると「短鎖脂肪酸」が産生されます。
短鎖脂肪酸により腸内環境が酸性になり、ミネラルの吸収率が高まるのです。
フラクトオリゴ糖の効果8.虫歯になりにくい
フラクトオリゴ糖は虫歯になりにくい成分です。
ショ糖などの砂糖は虫歯菌であるミュータンス菌の栄養素となります。
ミュータンス菌が増えると、口腔内が酸性になり虫歯になりやすい環境になるのです。
フラクトオリゴ糖はミュータンス菌が栄養素として利用しにくい構造をしています。
フラクトオリゴ糖を含む食品を咀嚼することでだ液が増え、口腔内を中和する効果があるため虫歯予防にも効果的と言えるでしょう。
フラクトオリゴ糖の効果9.美肌になる
フラクトオリゴ糖の摂取は美肌にも繋がります。
善玉菌の増殖により、腸内の環境が改善されるからです。
腸内の環境が悪くなると、便秘につながってしまいます。
便秘が肌の状況を悪化させる原因なのです。
便秘になると、腸内に腐敗物質やアンモニアなどの悪い成分が滞ってしまいます。
一定期間、腸内に留まった悪い物質はそのまま体内に吸収されてしまうのです。
その結果、悪い物質が肌に悪影響を与えてしまいます。
美肌を目指す方は腸内環境の改善、すなわち「腸活」が近道かもしれませんね。
フラクトオリゴ糖の効果10.アレルギー反応を抑える
フラクトオリゴ糖の摂取はアレルギー反応を抑える効果もあります。
アレルギー反応には体内の抗体であるIgEやIgAが関わっています。
これらの抗体が多く存在するとアレルギー反応が起きやすくなるのです。
フラクトオリゴ糖を摂った群では、IgEやIgAの産生量が少なくなる実験結果が報告されています。
これは腸内環境が整った結果、免疫機能が正常化されたからです。
フラクトオリゴ糖のもつプレバイオティクス効果は花粉症の治療などにも応用されています。
参照:D-Galactosylsucrose (ラクトスクロース)摂取による花粉症の症状緩和
まとめ
フラクトオリゴ糖やオリゴ糖のもつ効果について解説いたしました。
フラクトオリゴ糖はトクホの表示が許可されるなど、健康を保つのに根拠を持った糖類です。
甘みがあるので、ダイエット時の置き換えにも最適な糖類と言えるでしょう。
また様々なプレバイオティクス効果は、まさに体の中からキレイになるのに重要です。
しかし、腸活にはフラクトオリゴ糖だけでなく、様々な成分を一緒に取りたいもの。
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Web ▷https://three-pc.co.jp/aboutus/
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Web ▷https://www.b-frontier.com/company
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医師 野井倉 洋豪
Web ▷https://www.city.kagoshima.med.or.jp/ihou/719/10.pdf
きやまクリニック
外科専門医 難病指定医 臨床研修指導医 木山 貴陽
Web ▷https://kiyama-clinic.jp/
株式会社スリーピースコーポレーション
業務内容 薬局経営事業
薬局運営11店舗(100医療機関30施設以上処方箋受付)
研修実施先
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情報を返信頂ければ助かります。
コメントいただきありがとうございます。市販のオリゴ糖でどんな種類を使っているかは成分表示で書かれているものを確かめてからご購入いただくことがよろしいかと思います。弊社開発のcho'rismにはクラフトオリゴ糖を使用しておりますのでぜひお試しいただければ幸いです。