こんにちは。株式会社スリーピースコーポレーションの薬剤師、菅野です。
「最近体重が増えてきた」「忙しくて運動する時間がない」と感じることはありませんか?
ダイエットや健康に気をつけたいけど「なかなか運動までは手が回らない。できれば手軽な方法があればいいのに……」と思いますよね。
そこで今回は、今注目のダイエット注射・GLP-1をご紹介いたします。
GLP-1注射ダイエットとは、体の中のホルモンを上手に使えるようにするダイエット法。
食欲を自然に抑え、無理なく体重管理ができます。
ストレスレスで、手軽に、時短でダイエットを実践できると話題になっているんです。
長期的な健康効果もあるため、まさに夢のようなダイエット方法ですが「注射と聞くと怖い」「なにか裏があるのでは」と不安になる気持ち、よくわかります。
そこで、メリットやダイエット注射に向いている方、注意点について詳しく解説いたします。
「聞いたことがある」とか「一度試してみたい」と思われる方は、ぜひ最後までご覧ください。
ダイエット注射とは
ダイエット注射とは、食欲を抑制し体重を減少させるための医療用注射です。
特に注目されているのがGLP-1注射。
GLP-1注射には、主にオゼンピック、サクセンダ、ビクトーザの3種類があります。
GLP-1注射は糖尿病の治療に利用されるほど、安全かつ効果的なんです。
ただし、疾病の治療と違い、痩身やダイエット目的でGLP-1注射を利用するのは保険適応外です。
薬価ベースでお薬の値段を記載しますが、実際の利用に際しては保険が効かず、薬価よりも高い場合があります。
オゼンピック(薬価:10879円/キット)
オゼンピックは週に一度の注射で済むため、忙しい人にも続けやすいダイエット注射。
毎日注射するのは大変という方が多く、週1回でよいオゼンピックのほうが人気のようです。
1週間に1本、1ヶ月に4本使用するため、薬価ベースでの利用料金は1ヶ月で43,516円です。
サクセンダ・ビクトーザ(サクセンダ:保険適応外 ビクトーザ 薬価:8902円/キット)
サクセンダとビクトーザの内容成分は同じ。(リラグルチド)
サクセンダは海外でしか認可されていないので、保険薬価は設定されていません。
サクセンダ・ビクトーザはオゼンピックと違い、毎日注射する必要があります。
サクセンダ・ビクトーザの大きな違いは注射できる量です。
- サクセンダ:0.6ml×5=3ml
- ビクトーザ:0.3ml×6=1.8ml
サクセンダのほうが、内容成分を多く注射できます。
より早く効果を求めたい場合は、サクセンダ。
安全面に配慮したい場合は、ビクトーザを使用することが多いです。
初回から最大量を注射することは少ないですが、維持量としてビクトーザの最大メモリである1.8ml注射した場合、1ヶ月に3本ビクトーザが必要となります。
(ビクトーザは18ml入です。)
薬価ベースでの利用料金は1ヶ月で26,706円です。
ダイエット注射(GLP-1)のメカニズム
ダイエット注射の主成分であるGLP-1は体内にあるホルモンです。
GLP-1を外部から注射すると、GLP-1の受容体を通常の状態より刺激できるため、食事によるホルモン分泌よりもダイエット効果が高まります。
それでは、そもそも「GLP-1」とは、どのような効果があるのでしょうか。
GLP-1が分泌される器官や、効果について解説していきます。
GLP-1とは
GLP-1とはグルカゴン様ペプチド-1 (Glucagon-like peptide-1)の略。
体内の血糖値をコントロールする、重要な働きを持っているホルモンです。
食事を摂ると、胃に食物が到達し、その後食物は小腸に送られます。
食物の中に炭水化物が有り、小腸の上皮細胞が炭水化物の存在を認識するとGLP-1が分泌され、GLP-1は膵臓に向かいます。
その後、膵臓のGLP-1受容体にくっつくことで、血糖値を下げるホルモンであるインスリンを分泌します。
血糖値といえばインスリンというほど有名なホルモンですが、実はその分泌をコントロールしているのはGLP-1なのです。
GLP-1は血糖値をコントロールする上で、無くてはならないホルモンと言えるでしょう。
GLP-1の効果
GLP-1の主な効果は、インスリンの分泌を促すことです。
インスリンは血糖を体内に取り込み、エネルギーに変えてくれるホルモンです。
血糖値が安定すると、脳が「血糖値を上げるために食事をしなさい」というメッセージを出さなくなるため、過剰に食べたいという欲求が抑えられます。
GLP-1とインスリンの効果で、自然と食事の量が少なくなるため、余分なカロリーを摂取せずにすむのです。
ダイエット注射(GLP-1)のメリット
ここからはダイエット注射(GLP-1)のメリットについて解説していきます。
ストレスが少ない
GLP-1注射の大きなメリットは、ダイエットによるストレスを大幅に軽減できる点です。
従来の食事制限や厳しい運動プログラムに比べて、GLP-1注射は自然に食欲を抑える効果があるため、無理なく続けることができます。
これにより、ダイエットに伴う精神的な負担が軽減され、ストレスフリーなダイエットが可能です。
また、定期的な医師のフォローアップもあるため、過度な低血糖や体調不良に陥ること無く、安心してダイエットに挑戦できます。
食欲を抑えられる
GLP-1注射のもう一つの大きなメリットは、食欲を抑制できる点です。
GLP-1は血糖値の急激な上昇を防ぎ、満腹感を持続させます。
また食物が胃から排出される速度を遅らせる作用も。
これにより、自然に食事量が減ることで、トータル摂取カロリーを減少できるのです。
特に、つい手が伸びてしまう間食を抑えられるのは、大きなメリットではないでしょうか。
ダイエットを成功させるためには、消費カロリーと摂取カロリーを比べた場合、消費カロリーが上回らなければなりません。
注射を継続することで、摂取カロリーが抑えられ、カロリー収支が改善されることによる長期的なダイエットの成功が期待できます。
自宅で使えて継続しやすい
GLP-1注射は自宅で簡単に使用できるため、忙しい日常生活をお過ごしの方でも継続しやすいです。
週に一度または毎日自分で注射を行うだけで、定期的にクリニックに通う必要がありません。
この手軽さは、ダイエットを続ける上での大きなメリットではないでしょうか。
内臓脂肪にアプローチできる
GLP-1注射は内臓脂肪の減少にも効果的です。
内臓脂肪は生活習慣病のリスクを高める要因となるからです。
GLP-1の作用により、脂肪の蓄積を防ぎ、効率よく内臓脂肪を減らすことができます。
これにより、健康的な体型を維持しやすくなります。
生活習慣病の予防にも
GLP-1注射は、生活習慣病の予防にも役立ちます。
もともと2型糖尿病の治療にも使われているので、糖尿病の発症の予防に効果的です。
また高血糖状態が引き起こすとされている、動脈硬化による心血管イベント(脳梗塞・心筋梗塞など)のリスクを軽減するなどの効果も見込めるでしょう。
健康的な体重管理が、生活習慣病の予防につながるため、長期的な健康維持も可能になります。
こんな方にオススメ
GLP-1注射ダイエットは、以下のような方に特におすすめです。
- ダイエットに挑戦しても続かない方
- 忙しくて運動する時間が取れない方
- 内臓脂肪が気になる方
- 生活習慣病の予防を目指す方
- ダイエットのストレスを軽減したい方
ダイエットに挑戦しても続かない方
従来のダイエット方法では、食事制限や運動がストレスとなり、長続きしないことが多いです。
GLP-1注射は食欲を自然に抑える効果があるため、無理なく体重管理ができ、継続しやすいです。
忙しくて運動する時間が取れない方
仕事や家事、育児で時間が取れない方にとって、運動を継続するのは難しいことが多いです。
GLP-1注射は自宅で簡単に使用できるため、忙しい日常でも続けやすいのが魅力です。
内臓脂肪が気になる方
内臓脂肪は生活習慣病のリスクを高めるため、健康維持のためには減少が必要です。
GLP-1注射は内臓脂肪の減少にも効果があるため、健康的な体型を維持しやすくなります。
生活習慣病の予防を目指す方
生活習慣病の予防にもGLP-1注射はおすすめです。
GLP-1注射は糖尿病の予防に役立ち、血糖値のコントロールをサポートします。
また、心血管疾患や高血圧などのリスクも軽減することができます。
体重管理は、長期的な健康につながりますよ。
ダイエットのストレスを軽減したい方
GLP-1注射は、食事制限や厳しい運動をせずに体重を減少させることができるため、ダイエットによるストレスを大幅に軽減します。
医師のフォローアップもあるため、安心して続けられるでしょう。
ダイエット注射(GLP-1)の注意点
ダイエット注射(CLP-1)は夢のような薬ですが、全員が使えるわけではないのと、確実に効果が出るわけでは有りません。
ダイエット注射(CLP-1)の注意点について詳しく見ていきましょう。
副作用はゼロではない
GLP-1注射は一般的に安全とされていますが、副作用が全くないわけではありません。
主な副作用として、吐き気や嘔吐、下痢、便秘などが報告されています。
また、低血糖や膵炎のリスクも考慮する必要があります。
もし症状が重篤な場合、気になることが出てきてしまった場合は、速やかに医師に相談しましょう。
誰でも手軽に試せるわけではない
GLP-1注射は全ての人に適しているわけではありません。
特に、妊娠中や授乳中の方、重度の胃腸障害を持つ方、過去にGLP-1製剤にアレルギー反応を示したことがある方は避けたほうが良いでしょう。
また、他の薬との相互作用がある場合もあります。
特に糖尿病の治療を現在受けている方は、作用が重複することもあるので利用することはおすすめできません。
注射がどうしても怖い方
オゼンピックやビクトーザの注射針は、髪の毛よりも細く、注射してもほとんど痛く有りません。
感覚としては、すこしチクッとするぐらいでしょう。
でも注射はどうしても嫌、苦手という方もいらっしゃるかもしれません。
また同じ場所にずっと使うと皮膚が固くなってしまうので、打つ場所を変えなければならず、面倒だと感じる方もいらっしゃいます。
そのような方には、同じGLP-1作動薬のリベルサスという内服薬がおすすめです。
注射薬のほうがダイエットの効果は早く出やすいですが、注射がどうしても嫌という方は内服薬が良いでしょう。
必ず医師の診察を受けること
GLP-1注射を始める前に、必ず医師の診察を受けることが必要です。
適切な使用量や注射の方法について指導を受けることはもちろん、定期的なフォローアップも重要。
医師の監督のもとで適切に使用することで、安全かつ効果的なダイエットが可能です。
自己判断での使用は避け、必ず専門医に相談してください。
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株式会社スリーピスコーポレーション
代表取締役 / 薬剤師 山田 章造
Web ▷https://three-pc.co.jp/aboutus/
株式会社Bフロンティア
ファスティングカウンセラー 松屋 裕子
Web ▷https://www.b-frontier.com/company
鹿児島市医師会 野井倉内科クリニック
医師 野井倉 洋豪
Web ▷https://www.city.kagoshima.med.or.jp/ihou/719/10.pdf
きやまクリニック
外科専門医 難病指定医 臨床研修指導医 木山 貴陽
Web ▷https://kiyama-clinic.jp/
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・グリーンフォレスト三笠様 接遇研修
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・みらいクリニック様 接遇研修
・各調剤薬局 その他
Web ▷スマイル薬局一覧
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