こんにちは。株式会社スリーピースコーポレーションの薬剤師、菅野です。
本記事ではケールについてご紹介いたします。
このケールはいわゆる「スーパーフード」として近年特に注目されている野菜です。
ケール自体はまだ馴染みが無いかもしれませんが、その驚くべき健康効果でサプリメントなどに活用されています。
ケールの持つ健康効果を、科学的な知見を交えながら解説していきます。
少しでもケールにご興味をお持ちになられたら、ぜひ本記事を参考にしてください。
- 1. ケールとは?
- 1.1. ケールの特徴
- 2. ケールの栄養素
- 2.1.1. ビタミンK
- 2.1.2. ビタミンA
- 2.1.3. ビタミンC
- 2.1.4. カルシウム
- 2.1.5. 食物繊維
- 2.1.6. 鉄分
- 2.1.7. マグネシウム
- 3. ケールの効能:科学的根拠もお伝えします
- 3.1. 抗酸化作用
- 3.2. 免疫力強化
- 3.3. 心臓病予防
- 3.4. 消化器系の健康への効果
- 3.5. 視力保護
- 3.6. 骨健康の維持
- 4. ケールを摂取するためのおすすめレシピ
- 4.1. ケールスムージー
- 4.2. ケールサラダ
- 4.3. ケールチップス
- 5. ケールを摂取する際の注意点
- 5.1. 適量を守る
- 5.2. ビタミンKの過剰摂取に注意
- 6. ケールも入っている酵素ドリンクAsa-jure
ケールとは?
ケールはアブラナ科のキャベツの原種とも言われ、その原産地は南ヨーロッパの地中海沿岸地方です。
岩壁に自生していたものが薬草として使われ、ヨーロッパでは古くから栽培されています。
日本に伝わったのは江戸時代にオランダから持ち込まれ、食用ではなく観賞用だったそうです。
ケールからは、観賞用の葉牡丹、そして食用のキャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、コールラビ、芽キャベツ、黒キャベツ、紫キャベツと、今私たちが食べているさまざまな葉野菜が生まれました。
ケールの特徴
ケールは一年中栽培できる強い生命力を持ち、緑黄色野菜として強い抗酸化力や非常に高い栄養価があると言われています。
濃い緑の葉は、キャベツのように丸く内側に巻き込むのではなく、大きく葉を広げて存分に太陽の日を浴びて育つケール。
大きなものは人間の背丈ほどにも育ちます。
ケールの栄養素
ケールの栄養素は非常に豊富です。
その栄養素の豊富さで、ケールは「緑黄色野菜の王様」とも称されるほど。
特に、β-カロテン、ルテイン、ビタミンC、カルシウム、食物繊維などが豊富に含まれています。
これらの栄養素は、健康維持や美容、病気の予防に大いに寄与します。
ケールは、その豊富な栄養素から多くの健康効果を引き出すことができます。
目の健康、皮膚や粘膜の強化、骨や歯の健康、免疫力の向上、ストレスの軽減、便通の改善など、様々な面で私たちの健康をサポートしてくれるのです。
そのため、日々の食事にケールを取り入れることは、健康維持に非常に有効です。
ケールに含まれている栄養素がどのような活躍をしているのか確認していきましょう。
ビタミンK
ケールはビタミンKの豊富な供給源であり、1カップ(約21g)のケールには約81.8mcgのビタミンKが含まれています。
これは、一日に必要なビタミンKの摂取量の約68%をカバーします。
ビタミンKは、血液の凝固を助けるために必要な栄養素であり、骨の健康を維持するのにも重要です。
ビタミンKが不足すると、出血や骨粗しょう症のリスクが高まる可能性があります。
ケールはビタミンKを豊富に含むため、これらの健康問題を予防するのに役立ちます。
ただし、ビタミンKは血液凝固に関与するため、ワルファリンなどの抗凝固薬を服用している人は医師や薬剤師にご相談ください。
ビタミンA
ケールはビタミンAの豊富な供給源であり、100gあたり約15376IUを含んでいます。
これは、成人男性の1日あたりの推奨摂取量(900mcg)の約170%、成人女性の1日あたりの推奨摂取量(700mcg)の約220%に相当するほどです。
ビタミンAは、視覚、免疫機能、生殖、細胞の成長と分化に重要な役割を果たします。
また、皮膚や粘膜の健康維持にも必要です。
ケールに含まれるビタミンAは主にβ-カロテンの形で存在し、体内でビタミンAに変換されます。
β-カロテンは抗酸化作用も持つため、体内の酸化ストレスを軽減し、慢性疾患のリスクを低減する可能性があります。
ビタミンC
ケールはビタミンCの豊富な供給源であり、一杯(約21g)の生のケールには約19.6mgのビタミンCが含まれています。
これは、一日に必要なビタミンCの約22%をカバーできるほどです。
レモン果汁にもビタミンCは豊富に含まれていますが、ケールはそれを上回るほどの含有量があります。
ビタミンCは、体の成長と修復に必要な重要な栄養素であり、皮膚、骨、歯の健康を維持するために必要です。
また、ビタミンCは抗酸化物質として働き、体内のフリーラジカルを中和し、慢性疾患のリスクを減らす可能性があります。
カルシウム
カルシウムは、人間の健康維持に不可欠なミネラルであり、特に骨や歯の健康に対して重要な役割を果たします。
特に、ケールには牛乳の2倍ものカルシウムが含まれています。
カルシウムは、人間の体の1.5〜2.0%を占め、その約99.0%は骨や歯に存在しています。
そのためカルシウムが不足すると、骨や歯がもろくなってしまうことも。
またカルシウムはストレス緩和にも働きます。
体の土台である骨、精神的な健康の維持にカルシウムは不可欠だと言えるでしょう。
食物繊維
食物繊維もケールには豊富に含まれています。
食物繊維は便通を整える働きがあり、便秘の改善にもつながるのです。
便秘の状態だと、食欲不振や腹痛、頭痛などの不快な症状が現れがちです。
食物繊維は、腸のぜん動運動を促し、便秘を改善する効果が期待できます。
ケールは、その食物繊維の豊富さから、便秘解消に役立つ食品として推奨されています。
鉄分
ケールには鉄分も豊富に含まれています。
鉄分は、私たちの体の健康維持に欠かせない栄養素であり、特に血液の生成や酸素の運搬に必要なミネラルです。
ケール100gに含まれる鉄分は約1.5mg。
鉄分が多く含まれていると知られているほうれん草は2.0mg。
ほうれん草に迫る鉄分を含むケールは、野菜の中でもトップクラスに鉄分を含んでいると言えるでしょう。
マグネシウム
ケールにはマグネシウムも豊富に含まれています。
ケール100gあたりには約40mgものマグネシウムを含有。
マグネシウムは体内の化学反応を助ける重要なミネラルです。
エネルギーの生成、新たなタンパク質の形成、DNAとRNAの作成と修復、筋肉の収縮とリラクゼーション、神経系の調節など、体の多くの機能に関与しています。
例えば、運動時には休息時よりも多くのマグネシウムが必要で、マグネシウムは血糖を筋肉に移動させ、運動中に蓄積する乳酸を排出するのに役立ちます。
また、マグネシウムは心臓の機能にも重要で、高血圧の低下や心臓病のリスク因子の改善に役立つとの研究結果もあります。
ケールの効能:科学的根拠もお伝えします
それではケールの効能について確認していきましょう。
スーパーフードと呼ばれているのも納得の効能です。
その効能がどの栄養素によって引き起こされているのか、科学的な根拠もお伝えいたします。
抗酸化作用
ケールは強力な抗酸化作用を持っています。
ケールにはビタミンCやビタミンK、ベータカロテンなどの抗酸化物質が豊富に含まれているためです。
これらの抗酸化物質は、体内のフリーラジカルを中和し、酸化ダメージを防ぐ役割を果たします。
フリーラジカルは、異物を攻撃するためにも必要ですが、過剰に体内に存在すると体細胞にダメージを与えてしまうのです。
そのため抗酸化作用をもつ化合物は、炎症の緩和、癌細胞の成長の抑制、慢性疾患の予防などに役立つとされています。
また抗酸化作用は美容やアンチエイジングにも良い効果を発揮するでしょう。
肌はターンオーバーを繰り返し、正常な状態を保っています。
新しい細胞がフリーラジカルでダメージを負ってしまうと、正常な肌が生まれず、肌荒れの原因につながってしまうのです。
ダメージを追った細胞を修復するために、新しい細胞を生み出すことは細胞の寿命を早めてしまうことにもなり、老化にも繋がってしまいます。
ケールには抗酸化作用を持つ複数の物質が含まれているため、病気の予防、アンチエイジングなどに非常に役立ちます。
免疫力強化
ケールを摂ることは、免疫力の強化にもつながるでしょう。
ケールはビタミンC、ビタミンK、ビタミンAなどの豊富な栄養素を含み、これらは免疫システムを強化するのに役立ちます。
特に、ビタミンCは、免疫システムの健康を維持するために必要な重要な栄養素であり、風邪や感染症から身を守るのに役立ちます。
ビタミンCは、白血球の機能を高め、体を病原体から守るのに役立ちます。
また、ビタミンKは血液の凝固を助け、傷ついた組織の修復を助けます。
ビタミンAは視覚と皮膚の健康を維持するだけでなく、免疫システムを強化するのにも役立ちます。
ケールに含まれるビタミンは、総合的に免疫力を強化してくれるのです。
心臓病予防
ケールには血圧を下げる効果があり、心臓病の予防につながります。
ケールにはナトリウムを体外に排泄する効果のある、カリウムが豊富に含まれているからです。
血圧が一時的に高い状態では、体にダメージを与えることは有りません。
酸素を体の隅々まで送るために、血圧が高い状態が良い場合もあります。
しかし慢性的に血圧が高い状態は、血管にダメージを与えてしまいます。
特に細い血管でダメージは顕著で、心臓に栄養を送る冠状動脈などにダメージが与えられると非常に深刻な病気につながることもあるのです。
そのため血圧が高い状態を防ぐのは、血管のダメージを防ぐためには必要と言えるでしょう。
ナトリウムは体内に水分を取り込んで血液量を増加させてしまうため、豊富にカリウムを含んだケールは心臓血管イベントを防ぐには最適と言えそうですね。
消化器系の健康への効果
ケールは食物繊維が豊富で、これが消化器系の健康に寄与する原因です。
食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える効果があります。
また、食物繊維は水分を保持する性質があり、便の量を増やし、便通を良くします。
これにより、便秘の予防や改善、さらには大腸がんのリスク低減にも寄与するのです。
視力保護
ケールは、視力を保護する効果があるとされています。
これは、ケールに含まれるルテインというカロテノイドが、眼の健康にとって重要な役割を果たすからです。
ルテインは、人体に存在する成分で、光によるダメージから目を保護したり、視力を改善し、有害な活性酸素種を除去する役割を果たします。
ルテインを摂取すると、加齢黄斑変性や白内障のリスクを減少させる効果も。
ルテインは体内に存在していますが、年齢とともに次第に減ってしまいます。
そのため外部から定期的に補充することで、目の健康につながるのです。
参照…機能性表示食品におけるルテインとゼアキサンチンの科学的根拠
骨健康の維持
ケールは、その豊富な栄養素の中でも特にビタミンKの含有量が高く、骨健康の維持に寄与します。
ビタミンKは、骨の健康を維持するために必要なカルシウムの吸収を助け、骨の形成と再構築を支援します。
骨は一度作られたら終わりというわけでは有りません。
骨は体内の重要なカルシウム供給源です。
そのため、破骨細胞と呼ばれる細胞で骨が壊されて、カルシウムを供給します。
一方、新しく骨を作るための骨芽細胞と呼ばれる細胞もあるのです。
このバランスを摂ることで、骨は一定の骨量を維持しています。
このバランスをうまく摂るのに、ビタミンKが役立っているのです。
ケールはビタミンKを豊富に含む食品の一つであり、1カップのケールには日々のビタミンKの推奨摂取量の数倍以上が含まれています。
骨量を維持したい方は、ケールを積極的に摂るのがおすすめです。
ケールを摂取するためのおすすめレシピ
まさに万能薬とも言えるケール。
最近ではスーパーなどで見る機会も増えてきました。
ただ、生で食べてると少し苦味を感じて苦手という方もいらっしゃるかもしれません。
そんなケールを美味しく摂るためのレシピをご紹介いたします。
継続的に摂取するためにもぜひ以下のレシピをご活用ください。
ケールスムージー
スムージーとは氷と生の果物などをミキサーにかけた、フレッシュな飲み物です。
ケールの栄養素を逃さず摂取するには、スムージーが一番おすすめできます。
ただケールだけだと、苦味が増してしまうので、以下のものを一緒にミキサーにかけると良いでしょう。
- バナナ
- はちみつ
- 牛乳か豆乳
ケールと上記の材料、あとは氷をいれてミキサーにかければ美味しいスムージの出来上がり。
ただこれだけだとコクが足りないので、脂質であるアボガドやナッツを加える方もいらっしゃいます。
朝食などに置き換えれば、ダイエットにも最適ですね。
ケールサラダ
フレッシュなケールが手に入ったら、サラダも試していただきたいです。
材料はフレッシュなケールとレモン汁、オリーブオイル、塩、コショウだけ。
パリパリとした食感のケールがきっと気に入るはずです。
付け合せとしてオススメしたいのがフレッシュなトマト。
トマトにはリコピンという抗酸化作用をもつ物質も入っているので、ケールとの相乗効果が期待できますね。
ケールチップス
ケールチップスも、ぜひ試していただきたい食べ方です。
しかも作り方はとても簡単。
まず、ケールの葉の部分を適当な大きさにちぎります。
その後、ケールの葉にオリーブオイルを塗り、塩を振りましょう。
その後予熱したオーブンにいれるだけ。
これでパリパリのケールチップスの出来上がりです。
非常に美味しいので、思わず手が伸びてしまうかもしれません!
ケールを摂取する際の注意点
ケールは健康に良いので、取れば摂るほどよいとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし何事にも適量というものが存在します。
またケールの成分に、注意が必要なものも。
注意点を確認していきましょう。
適量を守る
ケールは取れば摂るほどいいというわけでは有りません。
特に食物繊維が豊富なため、摂りすぎるとお腹がゆるくなってしまうこともあります。
またケールには脂溶性ビタミンも豊富に含まれています。
とくにビタミンAには注意が必要です。
ビタミンAは赤ちゃんの発達には欠かせないものですが、取りすぎると先天性の奇形に繋がってしまうこともあるのです。
そのため妊娠初期には制限されることもあります。
適量ならば問題有りませんが、過剰に摂取するのは控えていただきたいです。
どのくらいの摂取量が適量かは、医師や薬剤師に相談してください。
ビタミンKの過剰摂取に注意
ケールに含まれているビタミンKにも注意が必要です。
骨や血液凝固に有用な働きをするビタミンKですが、抗血栓薬のワルファリンとは拮抗状態にあります。
抗凝固薬を服用している人が大量のケールを摂取した結果、薬の効果が弱まり、血栓症を発症したケースがあるのです。
ワルファリンを服用中の方は、ケールを摂取する前に医師、薬剤師に相談してください。
ケールも入っている酵素ドリンクAsa-jure
ケールの効能について解説しました。
流石、「スーパーフード」に当てはまるほどすごい野菜ですね。
しかしまだ生のケールを手にする機会は、少ないかもしれません。
そんなときはサプリメントを活用してはいかがでしょうか。
Bフロンティアが開発した酵素ドリンクである「Asa-jure」にはケールを配合。
手軽にケールの健康成分を摂取することができます。
甘酸っぱい酵素ドリンクで朝食置き換えダイエットにも最適です。
ケールの効果を体感したい方は、ぜひ一度お試しください。
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