こんにちは。スリーピースコーポレーションの薬剤師、菅野です。
「海のミルク」とも呼ばれることがある牡蠣。
美味しいだけでなく、栄養分がふんだんに含まれている食材として知られています。
日本だけでなく、海外でも「オイスター」と呼ばれ親しまれている食材です。
栄養が豊富なのは知っているけど、魚介類が苦手だったり、そもそも牡蠣にあたったことがあるので食べれないという方は少なくありません。
そんな方におすすめなのが「牡蠣エキス」。
牡蠣が苦手な方でも、牡蠣の栄養を手軽に摂れる優れた成分です。
本記事では牡蠣エキスの効果について、詳しく解説いたします。
牡蠣エキスには、現代社会で不足しやすい「亜鉛」というミネラルが豊富に含まれています。
亜鉛不足が気になるという方や、牡蠣の優れた成分の摂取を生活習慣に取り入れてみたいという方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
牡蠣エキスで亜鉛を摂ろう
牡蠣エキスは、亜鉛を豊富に含む食品として知られています。
牡蠣エキスは、生の牡蠣から抽出されるため、鉄分やタウリン、ビタミンB12など、健康に良い成分が豊富に含まれています。
また、生の牡蠣に比べて風味や臭いが控えめなので、苦手な方でも安心して摂取できるでしょう。
特に牡蠣エキスに含まれる成分として代表的なのが「亜鉛」です。
亜鉛は、体内で合成されることができないため、食品から摂取する必要があります。
しかし食事を加工食品で済ませたり、外食中心の食生活が多くなると栄養バランスが崩れ、亜鉛を摂取するのが難しい状況になってしまうこともあるのです。
慢性的なストレスやアルコールの過剰摂取なども、亜鉛の吸収を妨げる原因となります。
そのため、意識的に亜鉛を摂取することが大切です。
牡蠣エキスを生活習慣に取り入れれば、亜鉛不足も自然と解消してきますよ。
亜鉛の効果や効能
牡蠣エキスに豊富に含まれている亜鉛。
亜鉛には具体的にどのような効果があるのでしょうか。
代表的な効果について解説いたします。
抗酸化作用
亜鉛の代表的な効果の1つ目は酸化ストレスを軽減する抗酸化作用です。
体内の細胞には、代謝や外部からの刺激によって活性酸素が発生します。
この活性酸素は異物の排除などに必要なものですが、過剰に発生すると体に悪影響を与えてしまうのです。
細胞膜や核酸、タンパク質などの細胞構成物を酸化させ、細胞の機能低下や老化、疾患の原因となることが知られています。
亜鉛にはこの活性酸素と反応して、酸化ストレスを軽減する働きがあります。
具体的には、亜鉛はSOD(スーパーオキシドジスムターゼ)という酵素の活性を高めることで、細胞内で発生する活性酸素を分解する効果が期待できます。
また、亜鉛はグルタチオンという抗酸化物質の合成にも必要であり、細胞内の酸化ストレスを軽減する役割も期待できるでしょう。
このように、亜鉛は抗酸化作用を持つことで、体内の細胞を守り、健康維持に役立つのです。
免疫力の向上
亜鉛は免疫系に関する多くの効果があるのが特徴です。
免疫細胞の司令塔であるT細胞や抗体の生成を促進することで、免疫力を向上できます。
さらに、亜鉛は炎症やストレスによる免疫細胞の損傷を防ぐ作用もあるのです。
炎症やストレスは、免疫細胞を攻撃し、免疫力を低下させるため、適切な亜鉛摂取によってこれらの影響を軽減することができます。
また、亜鉛は免疫細胞の成長にも必要な栄養素です。
亜鉛が不足すると、免疫細胞の数が減少し、免疫力が低下することが報告されています。
これらのことから、亜鉛は免疫系において重要な栄養素であり、免疫力を高めるためには、適切な亜鉛摂取が必要です。
牡蠣エキスは、亜鉛を豊富に含み、手軽に摂取することができるため、免疫力を向上させたい人にはおすすめの食材です。
新陳代謝の活性
亜鉛は、新陳代謝を促す効果も期待できます。
亜鉛がタンパク質を合成、活性化する時に必須の微量ミネラルであることが分かってきました。
タンパク質はアミノ酸が連なった構造をしています。
また単純につながっているだけでなく、3次元の構造を構成することでその機能を発揮するのです。
亜鉛はタンパク質の合成や立体構造の維持。DNAの複製、細胞分裂などに必要なミネラルであり、これらのプロセスを促進することで、新陳代謝を活性化することができます。
亜鉛はタンパク質の一種である酵素の働きも助けるため、栄養素の分解にも関与しています。
栄養素の分解は、エネルギーの産生や消費と密接に関連しており、亜鉛が不足すると代謝が低下し、エネルギー不足や体調不良を引き起こすことも。
さらに、亜鉛はストレスや炎症による細胞の酸化ストレスを軽減する作用があります。
酸化ストレスは、細胞やDNA、タンパク質などの酸化によって、細胞の老化や損傷を引き起こす可能性があります。
亜鉛の抗酸化作用と合わせて、新陳代謝を正常に保つためには十分な亜鉛の摂取が必要です。
参照…細胞内の亜鉛の新しい生理的役割が明らかに ―亜鉛とシャペロンタンパク質ERp44による新しいタンパク質品質管理機構の仕組みを解明―(プレスリリース)
髪や肌を健やかに保つ
亜鉛は、髪や肌の健康維持にも重要な役割を果たしています。
例えば、髪の毛はタンパク質の一種であるケラチンからできており、亜鉛はこのケラチンの生成に必要な栄養素です。
亜鉛が不足すると、髪の毛の成長や健康維持が損なわれる可能性があります。
また、肌の健康維持においても、亜鉛は重要な栄養素です。
亜鉛は、皮膚の細胞の分裂や再生を促進することが知られています。
肌は一度作られておしまいというわけではなく、新しい細胞を作り肌を新しく作り変えています。
このような働きはターンオーバーと呼ばれ、肌を健やかに保つためには重要な働きなのです。
亜鉛はこのターンオーバーに関わっているミネラル。
亜鉛が不足してしまうと、ターンオーバーが正常に行われません。
美しい髪や美肌を保つには、牡蠣エキスが最適と言えそうですね。
生殖機能の向上
亜鉛は、男性の生殖機能に関する研究が特に進んでいる栄養素の一つです。
亜鉛は、精子の形成に欠かせない成分であり、精子の数や運動性に影響を与えます。
また、亜鉛は男性ホルモンであるテストステロンの産生にも関与しています。
テストステロンは、男性の性欲や筋肉の発達などに重要な役割を持っており、亜鉛の不足はテストステロンの低下につながる可能性もあるのです。
男性の場合同様、女性の場合も亜鉛の不足は生殖機能にも影響を与える可能性があります。
亜鉛は女性ホルモンの産生にも関与しており、不足すると月経不順や更年期障害などの症状が現れる可能性があります。
亜鉛不足になるとどうなる?
亜鉛は優れたミネラルであることが分かりました。
しかし、意識的に摂るのは難しいですよね。
亜鉛不足で、体に知らないうちに体の不調が現れているかもしれません。
亜鉛が不足してしまうとどのような症状が出てしまうのか、一緒に確認していきましょう。
味覚に影響する
亜鉛は味覚にも関係しており、不足すると味覚障害が起こることがあります。
亜鉛が不足すると、舌の上にある味蕾(みらい)と呼ばれる細胞が不足してしまうからです。
味蕾は肌細胞と同じようにターンオーバーする細胞として知られています。
しかし、亜鉛不足でターンオーバーが正常に働かないと味蕾が減ってしまい、味への知覚が鈍くなってしまうのです。
例えば、食べ物が味気なく感じたり、何も味わえないように感じることがあります。
また、甘いものが苦く感じたり、塩っぱいものが味気がなく感じることも。
味覚異常が発生してしまうと、塩味が足りず普段より食事を多くとってしまいオーバーカロリーになってしまうかもしれません。
貧血
亜鉛は、赤血球の生成に不可欠な栄養素です。
貧血の原因というと、鉄分の不足が有名ですが実は亜鉛も原因の一つとして知られています。
亜鉛が不足すると、赤血球の元である赤芽球が産生できなくなってしまうからです。
特に激しいスポーツなどで汗をかくと、亜鉛の排泄も進んでしまいます。
貧血に悩んでいる方は、鉄分だけでなく亜鉛の摂取も検討しましょう。
食欲不振
亜鉛不足は食欲不振にもつながることがあります。
亜鉛が不足すると、味覚障害や嗅覚障害が引き起こされるからです。
食欲は味や風味などによって増幅されているため、食べ物の味や匂いが感じにくい状態では食欲が低下する可能性があります。
また、亜鉛は胃酸の分泌を促進するため、亜鉛不足によって胃酸の分泌が低下すると、食べ物の消化や吸収が悪くなり、食欲不振を引き起こすことがあります。
さらに、亜鉛は食欲を調節する神経伝達物質の一つであるレプチンの合成にも関与しているため、亜鉛不足によってレプチンの合成が低下し、食欲不振を引き起こすことも。
食欲が落ちてしまうと、食事からの亜鉛の補給ができなくなるためますます亜鉛不足に陥る可能性があります。
脱毛
亜鉛は、髪の毛の成長や健康に欠かせない栄養素の一つです。
亜鉛不足になると、髪の毛の成長が遅くなったり、脆くなったりして、脱毛の原因となることがあります。
なぜなら、亜鉛は髪の毛に含まれるケラチンの合成に必要だからです。
亜鉛不足になると、髪の毛の成長に必要なタンパク質の合成がうまくいかなくなり、髪の毛が細く、脆くなってしまいます。
もう一つの亜鉛の髪の毛にいい効果は、亜鉛の持つ抗酸化作用が起因します。
亜鉛不足によって、髪の毛が紫外線やストレスなどの影響を受けやすくなり、脱毛の原因となることがあるからです。
認知機能に影響
亜鉛は脳の神経細胞や神経伝達物質の合成に必要な栄養素の一つです。
不足すると神経細胞の成長や機能に影響を与え、認知機能の低下を引き起こすことがあります。
認知機能の低下の原因は様々ですが
- インスリンの低下
- 脳神経の萎縮
- 脳神経の酸化ストレス
- 物質の毒性
に大きく分けることができます。
亜鉛不足はこの内、インスリンの低下、脳神経の萎縮、酸化ストレスに関係していると言われているのです。
認知機能が低下している患者を調べると、健常者と比べ亜鉛が不足しているということが大規模な臨床試験で分かってきました。
脳神経の萎縮は、神経の異常な活動が原因。
この異常な活動を抑えてくれるのも亜鉛です。
女性に嬉しい亜鉛の効果
女性にとって、亜鉛は様々な効果をもたらすミネラルです。
具体的な効果を一緒に確認していきましょう。
ホルモンバランスの調整
亜鉛は、女性ホルモンの分泌に関与しています。
女性ホルモンは、卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンというものに大きく分けることができます。
亜鉛はこの両方の分泌に関与しているのです。
両方の働きが調整されていないと、生理不順など女性にとって良くない症状につながってしまうでしょう。
美肌効果
亜鉛は、肌の健康に必要な成分の一つで、肌の弾力性を高めることができます。
さらに、肌のターンオーバーを促進し、ニキビやシミ、シワなどの肌トラブルを改善する効果も期待できます。
健やかな髪や爪をサポート
亜鉛は、髪や爪を作り出すたんぱく質の合成に必要な栄養素です。
そのため、亜鉛を適切に摂取することで、健やかな髪や爪をサポートすることができます。
男性に嬉しい亜鉛の効果
女性と同様、男性にとっても亜鉛は重要なミネラルの一つです。
具体的には以下のような効果があります。
生殖機能の維持・改善
亜鉛は男性ホルモンの分泌に必要な栄養素の一つであり、精子の生産にも関与しています。
亜鉛の不足は精子の量や質に影響を与え、生殖機能の低下を引き起こす可能性があるでしょう。
前立腺の健康維持
亜鉛は前立腺に多く含まれるミネラルの一つであり、前立腺の正常な機能を維持するのに必要です。
男性ホルモンが減少すると、前立腺はそれを補うために活発に活動します。
前立腺が活動しすぎると、前立腺炎など良くない症状につながってしまうこともあり得るのです。
男性ホルモンの減少は亜鉛不足が原因の一つ。
前立腺の健康を維持するためには、亜鉛を継続的に摂取するほうが良いと言えます。
筋肉の維持・増強
亜鉛はタンパク質合成に必要なミネラルの一つであり、筋肉の維持や増強にも役立ちます。
特に筋トレなどを行っている方は、積極的に摂取したいものです。
傷ついた筋繊維の修復などに亜鉛は大きく役立つでしょう。
牡蠣エキスはサプリメントで手軽に補える
牡蠣エキスに豊富に含まれている「亜鉛」について解説いたしました。
しかし牡蠣は苦手という方は少なくありません。
そのような場合は亜鉛が豊富に含まれているサプリメントで補いましょう。
Bフロンティアが開発した医療系酵素朝ジュレ である「Asa-Jure」には亜鉛が豊富に含まれています。
朝食の置き換えダイエットなどにも最適なサプリメントです。
ぜひ一度手にとっていただき、健康的な生活にお役立てください。
produced by Fasting.Lab
最新の投稿
- 未分類2024年11月6日腸活で取り入れたい1日の食事プランとは?簡単に真似できるレシピも!
- 栄養2023年12月31日便秘に効く漢方!薬剤師が教える選び方と飲み方
- 成分2023年12月18日便秘解消にオリーブオイルが効果的!使い方と注意点を解説
- ダイエット2023年11月24日防風通聖散で痩せる!その効果的な服用法と注意点を薬剤師が解説します!