こんにちは。株式会社スリーピースコーポレーションの薬剤師、菅野です。
「腸活をもっとスムーズに活かせるために、サプリメント以外の方法ってないのかな?」とお考えの方はいらっしゃいませんか?
その答えの一つは「漢方薬」。
東洋医学独特の考え方で処方された、漢方薬もきっとあなたの腸活に役立つこと間違いなしです。
ただ、やみくもに漢方薬を服用すればいいというわけではないので、漢方薬の考え方、腸活にぴったりの漢方薬の選び方を解説します。
またサプリメントとの向き合い方も合わせてお伝えいたしますよ。
「漢方、気になってたんです」という方はぜひ最後までご覧くださいね。
「サプリも効かなかった…」腸活に悩む方が増えている理由

「腸活が大事!」ってあちこちで聞くけど、ヨーグルトやサプリを頑張って摂っても、いまいち効果を感じられない…そんな経験、ありませんか?
実は、そのような悩みを抱える方はあなただけではないのです。
ここでは、なぜ多くの人が腸活につまずいてしまうのか、その背景に迫っていきましょう。
「とりあえず乳酸菌」では腸活はうまくいかない
とりあえずヨーグルト、とりあえずサプリでは「なんとなく不調が改善されないなあ・・・」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その理由の一つとして、腸の不調には様々な原因があるからです。
腸の不調には便秘・下痢・ガス溜まり・お腹の張りなど、さまざまなパターンがあり、乳酸菌だけで原因を改善できるわけではないんです。
例えば、ストレスが原因で腸の動きが鈍くなっている人には、腸内細菌だけでなく自律神経に働きかけるケアが必要になります。
乳酸菌だけでどうにかしようとするのは、言ってみれば「部分的な対応」でしかありません。
「なんとなく不調」が続く方ほど、腸内環境の見直しが必要
疲れやすい、イライラする、肌荒れしやすい…そんな「なんとなく不調」は、腸の乱れが原因のことも多いんです。
腸は「第二の脳」と呼ばれるほど、全身に影響を与える重要な器官。
腸が整えば、体も心もラクになりますよ。
例えば代表的な幸せホルモンである「セロトニン」は腸内で作られていることがわかっています。
腸の調子が良くないと、十分にホルモンも分泌されず、体の不調につながってしまうんです。
このように、こころと腸は非常に密接な関係があります。
「なんとなく不調」を改善するためには、腸内環境の改善が必要。
腸活は「健康の土台づくり」なんです!
腸活は体質によってアプローチが変わる

「腸にいいこと、全部やってるのに…なんで私だけ効かないの?」そう感じたことがある方、実は多いんです。
その理由は、ズバリ「体質」にあります。
腸活って、誰にでも同じ方法が効くわけじゃないんです。
ここでは、体質によって腸活の方法が変わる理由と、その見極め方を解説していきます。
腸活は「自分の体質」を知らなければうまくいかない
腸活の成果を出すには、自分の体質に合った方法を選びましょう。
なぜなら体質によって、腸内環境の状態やトラブルの出方が違うからです。
例えば、「冷えやすく便秘がち」な人と「ストレスでお腹がゆるくなる」人では、原因も改善法も真逆。
全員に同じサプリや食材が効くわけではありません。
東洋医学では「腸」を全体のバランスで見ている
漢方の世界では、腸の状態を“全身のバランス”として捉えてケアします。
腸だけを治すのではなく、「気・血・水」の流れや「冷え・熱」「虚・実」の状態など、全体を見て整えていく考え方だからです。
たとえば便秘でも、冷えからくるものと、熱によるものでは処方する漢方がまったく違います。
症状は同じでも、原因が違えばアプローチも変わる。
それが漢方のすごさなんです。
「とりあえず対策」をやめると、腸は変わりはじめる
なんとなく選んだ腸活法ではなく、自分に合った方法にシフトすれば、腸の調子はちゃんと整っていきます。
的確なアプローチをすれば、腸は正直に応えてくれるからです。
実際、体質に合った漢方を取り入れて生活習慣を少し整えただけで、長年の便秘や下痢が改善した例も多数。
ぜひ「あなたにぴったりの腸活」を見つけましょう!
漢方は腸活にどう効く?サプリとの違いを解説!

「腸活にはサプリがいいって聞くけど、漢方と何が違うの?」と疑問に感じますよね。
実は、どちらも「腸にいいもの」だけど、効き方や目的がまったく違います。
この章では、漢方とサプリの違いをわかりやすく解説しながら、腸活に漢方を取り入れるメリットをお伝えしていきます!
サプリは「足りないものを補う」役割
サプリは、不足しがちな栄養素や菌をピンポイントで補うものです。
たとえば「ビフィズス菌」や「オリゴ糖」など、腸内フローラを整えるための成分を効率よく取り入れられるのがサプリの良さ。
足りないものをダイレクトに補えるので、ある程度即効性もあるのが特徴です。
漢方は「体質そのもの」を整えてくれる
漢方は、体質を根本から見直すことで腸の働きを整えます。
腸だけでなく、「冷え」や「自律神経の乱れ」など全体を整える東洋医学独自の考え方を用います。
いわゆる体に足りないものを足す考えと、体から溢れているものを引くという考え方が漢方の基本原理。
例えば「便秘」に悩んでいても、漢方では「血の巡りが悪い」「気が不足している」など、その人の体質を見極めて処方されます。
単に便秘を解消するのではなく、便秘しないカラダに導いてくれるのが漢方のすごいところなんです。
即効性のサプリ、持続力の漢方・・・どう選べばいい?
「すぐにでも何とかしたい」ならサプリ、「じっくり体質改善したい」なら漢方がおすすめ。
しかし、サプリで腸の働きが一時的に良くなっても、体質が変わらないと、また不調に逆戻りすることも。
一方、漢方は「今」だけでなく、「未来の自分」のために体の土台から整えるサポートをしてくれます。
体質に合った漢方を選ぶには?セルフチェックで簡単診断!

漢方で腸活を成功させるには、自分の体質を知ることが第一歩!とはいえ専門の先生にすぐ相談するのはハードル高い…
そんな方にぴったりの、セルフチェック診断をご紹介します。
あなたはどのタイプ?簡単セルフチェックリスト
自分の体質を把握できれば、漢方選びが格段にスムーズになります。
漢方は体質に合わせた処方が大前提なんですよね。
まずは、ご自身が虚証なのか実証なのかを把握する必要があります。
虚証は「足りない状態」実証は「溢れている状態」。
足りない状態ならば、補う必要がありますし、溢れている状態なら体から取る必要があります。
虚実に関してはいろいろな鑑別方法がありますが、まずは体力の有無で判断しましょう。
体力がない方は、「虚証」体力があるかたは「実証」の可能性が高いです。
その他、虚実に当てはまる体質を取り上げてみました。
どちらが現在の自分に当てはまるかチェックしてみましょう!
虚証タイプ
- 汗をかきやすい
- 舌苔が少ない
- 下痢をしやすい。軟便。
- 落ち込みやすい
実証タイプ
- 汗をかきにくい
- 舌苔が多い
- 便秘気味
- 積極的
タイプ別おすすめ漢方薬
各タイプに最適な漢方を選ぶと、腸活効果がグンとアップします。
腸活に特化した代表的な漢方薬は以下の通り。
- 実証タイプ・・・大柴胡湯(ストレスを緩和したり、便秘に効果あり)
- 実証タイプ・・・防風通聖散(お腹の張りや便秘に効果あり)
- 虚証タイプ・・・麻子仁丸(腸を潤して、便秘を解消。お腹を温めてくれる)
- 虚証タイプ・・・桂枝加芍薬湯(食欲低下、消化不良などに効果あり)
- 虚証タイプ・・・小建中湯(虚弱体質に効果あり。長期的に服用する)
漢方を選ぶときの注意点3つ
漢方を選ぶときは、自己判断だけでなく以下のポイントを押さえましょう。
誤った選択は効果が出ないだけでなく、かえって体調不良を招くことも。
- 成分の確認:苦手な生薬が入っていないかチェック。特に甘草という生薬は複数の漢方薬に入っていて、重複すると高血圧・筋肉の痙りなどを代表とする症状である偽アルドステロン症*という副作用を招くことも。
- 相談窓口の活用:安心して相談できる、調剤薬局などを活用しましょう。
- 品質が保証されているか:極端に安い漢方薬は何が入っているかわかりません。信頼できるメーカーの漢方薬を使いましょう。
*偽アルドステロン症・・・日本内分泌学会より引用
漢方×生活習慣で「本気の腸活」が始まる!今日からできる習慣リスト

漢方だけ飲んで…ではもったいない!
せっかく体質に合う漢方を選んでも、日々の生活習慣と組み合わせないと効果は半減しちゃいますよ。
ここでは今日から無理なく取り入れられる具体的な習慣をご紹介します。
食事は「腸にやさしい+漢方サポート」がベスト
食物繊維や発酵食品と漢方を一緒に摂ることで、腸内フローラの改善を加速できます。
腸活食は、漢方との相乗効果があるからです!
食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、発酵食品の乳酸菌が腸内環境を整えます。
腸の状態がいいと、漢方の吸収が促進されるので、いい効果がマシマシなんです!
質のいい睡眠&ストレスケアで漢方の実感度アップ
夜はしっかり寝て、リラックスタイムを作ると、漢方の吸収率と効果がぐんと向上します。
睡眠中に自律神経が整い、漢方の成分が体にじんわり馴染みやすくなるからです。
睡眠不足や過度なストレスは腸内環境を乱す要因とされ、逆に快眠とリラックスが腸活に好影響を与えることが確認されています。
軽い運動&体を温める習慣で巡りをサポート
毎日のウォーキングやストレッチ+入浴習慣で体を温めると、漢方の「巡りを良くする」効果がより引き出しやすくなりますよ。
体温が上がると血流が良くなり、漢方の成分が全身に行き渡りやすくなるからです。
有酸素運動やぬるめのお風呂に入ることで末端まで血液が巡り、漢方薬剤の持つ温め成分が効率的に働くのでおすすめです!
“飲むタイミング”を決めて習慣化しよう
毎日同じ時間帯に漢方を飲むだけで、習慣化しやすく効果も安定します。
体内リズムに合わせて摂取することで、漢方の吸収と排泄サイクルが整ってくるからです。
基本的には食前。
無理ならば自分のライフスタイルに合わせたタイミングで継続した服用が漢方の効果を十分発揮させられますよ!
腸活と漢方に関わるQ&A

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そもそも漢方って、薬とどう違うんですか?
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漢方は体質や症状の根本にアプローチする“体を整える薬”で、西洋薬のように症状をピンポイントで抑えるものとは考え方が違います。継続して飲むことでじわじわ体質改善を目指すのが特徴です。
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体質に合った漢方をどうやって選べばいいですか?
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自分で選ぶのが難しいと感じたら、専門の漢方薬局で相談するのが確実です。体の冷え、疲れやすさ、便の状態などから、ぴったりの処方を見つけてもらえますよ。
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「体質改善」と「腸活」ってどう違うの?
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腸活はあくまで腸を整えることにフォーカスしていますが、体質改善はその人全体の体のバランスを整えること。体質改善の一環として腸活を取り入れることで、より根本的な変化が期待できます。
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食事や生活習慣だけで腸活ってできないんですか?
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もちろん可能です。ただ、すでに不調が出ている場合や体質的に整いにくい人は、漢方のようなサポートを取り入れることで改善スピードが上がることも。自分のペースで選んで大丈夫です。
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腸活を始めたら、どれくらいで変化が出ますか?
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個人差はありますが、生活習慣や体質に合った方法を続ければ、早い人で数週間、じっくり取り組む人なら数ヶ月で効果を感じ始めることが多いです。焦らずコツコツが鍵ですね。
まとめ:ヨーグルトでダメなら、体質に合った「漢方腸活」を始めてみよう!

ヨーグルトやサプリだけに頼るだけじゃ、腸活はなかなか成果が出にくいと感じたはず。
最後にポイントを振り返って、今すぐできる一歩を踏み出してみませんか?
体質に合う漢方腸活で根本改善を目指そう
腸活サプリだけでなく、漢方薬も上手につかうことがおすすめ。
なぜならヨーグルトやサプリは一時的に良くなるだけで、“体のクセ”はそのまま残ってしまうからです。
漢方は「気・血・水」のバランスから体質そのものを整えるので、長期的に腸の働きを正常化してくれます。
自分仕様のセルフチェックで、最適な漢方を選ぼう
実証・虚証など自分の体質を把握しましょう。
漢方は人それぞれ体質や症状に合わせて処方が変わるからです。
セルフチェックリストをもとに自分の“タイプを知ることで、無駄なく効果的に試せます。
漢方+生活習慣のセットで、効果を最大化しよう
漢方を飲むだけではもったいない!
生活習慣も見直してみませんか?
食事・睡眠・運動などの習慣が整うと、漢方の成分が体に行き渡りやすくなりますよ。
発酵食品や質の良い睡眠、軽い運動をルーティン化することで、腸内環境の改善スピードがグンとアップします。
次のステップは、専門家の相談でさらなる精度アップ
もっと腸活で体調を整えたい!とお考えの方は専門家に相談してみるのがおすすめ。
セルフチェックだけでは気づけない細かな不調や、他の体質要素もあるからです。
おくすりのプロに相談すれば、より自分にフィットした処方とアドバイスがもらえますよ!
produced by Fasting.Lab
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